○ 概要
広く普及している検査ではあるが…
- 解釈は,仕上がり具合を直感的・定性的に表現する程度
- 簡便ではあるが,重症度・回復程度などは示すことができない
そんな中…
- いくつかの採点方法が考案・発表されている
- いずれも,描画結果の一部のみに着目した採点方法であったり…
- 信頼性・妥当性の検討が,未実施・不足・結果不十分であったり…
- 採点方法の考案と定量化が十分に検証されたとは言えない状況であった
そこで…
- 認知症のスクリーニング検査としての立方体透視図模写課題の可能性を探るべく
- 新たな採点方法と採点基準を設け,信頼性と妥当性を検証した
結果…
- 高い信頼性(内的整合性:Cronbach α=.924,検査者間信頼性:ICC(2,1)=.976,検査者内信頼性:ICC(1,1)=.997)と妥当性(基準連関妥当性:HDS-R r=.729 FAB r=.726)を得ることができた
つまり…
- 新たな採点方法は,認知症のスクリーニング検査として有用であることが示された
新たな採点方法の活用…
- HDS-R・FABなどの問診型検査を拒否したり,検査自体が失敗体験となったりする対象者は少なくない
- 立方体模写は簡便にかつ短時間で施行できることから,対象者への精神的負担を軽減し,かつ認知症の症状の程度を簡易的に把握することができる
詳細は,原著論文(軽度認知障害および認知症者における立方体透視図模写課題の定量化の試み―信頼性と妥当性の検討―, 神奈川作業療法研究 6(1) : 13-20, 2016)を参照
○ 立方体透視図模写課題のダウンロード
立方体透視図模写課題(1辺7cm,図の下に模写する)のダウンロード
(A4サイズ,PDFファイル,「実際のサイズ」で印刷を)
(A4サイズ,PDFファイル,「実際のサイズ」で印刷を)
○ 立方体スケール27:採点マニュアル(第3版)のダウンロード
立方体透視図模写課題(立方体スケール27)
採点マニュアル 第3版(全ページ)
最新版:H28/12/12
採点マニュアル 第3版(全ページ)
最新版:H28/12/12
○ 立方体スケール27:記録用紙のダウンロード
記録用紙のダウンロード
最新版:H28/12/12
最新版:H28/12/12
○ 著作権について
- このページに掲載しているすべての記事・画像・写真などの著作権は,著作者に帰属します
- これら著作物の無断での2次配布および2次利用を禁止します
- 2次配布および2次利用(研修会・学会発表・論文・出版・授業等)を希望する場合は,当団体事務局までお問い合わせください
○ 学術発表
- 原著論文 作田浩行・三森夏穂・福嶋祐子:軽度認知障害および認知症者における立方体透視図模写課題の定量化の試み―信頼性と妥当性の検討―, 神奈川作業療法研究 6(1) : 13-20, 2016
- 原著論文 作田浩行・大澤彩・古田知久・他:軽度認知障害および認知症者における立方体透視図模写課題の定量化の試み―先行研究による他の採点方法との比較―, 吉備国際大学心理・発達総合研究センター紀要 2 : 1-11, 2016
- 使用例 作田浩行:失敗なし学習と能動的活動が認知症者に与える影響について-評価指標の定量化および介入プログラムの開発と効果の検証- <PDF:外部サイト>
- 学会発表 作田浩行・三森夏穂・福嶋祐子・他:軽度認知障害および認知症者における立方体透視図模写課題の定量化の試み―信頼性と妥当性の検討―, 第50回日本作業療法学会(札幌・2016.9) <PDF:発表ポスター>
- 学会発表 作田浩行・大澤彩・増山英理子・他:軽度認知障害および認知症者における立方体透視図模写課題の定量化の試み―先行研究による他の採点方法との比較―, 第40回日本高次脳機能障害学会学術総会(松本・2016.11) <PDF:発表ポスター>
○ 最終更新日
最終更新日:2016年12月12日
更新内容:採点マニュアル 第3版を公開